本日は、「社会構成主義キャリア・カウンセリングの理論と実践」から引用いたします。P16にコンストラクション系のキャリア理論の共通点について述べております。
その前に、コンストラクション系とは、Savickasのキャリア構築理論やCochranのナラティブ・アプローチ、Richardsonの社会構成主義的理論といった様々なタイプの新しいキャリア理論が現在注目されております。これらは、社会構成主義、社会構築主義、構成主義、構築主義など訳語が統一されていないこともありますが、「コンストラクション(構築、構成)」をキーワードとしていることから、コンストラクション系のキャリア理論と総称しております。
『これらのコンストラクション系のキャリア理論の共通点は、構築論的・物語論的・構成論的という3点であり、以下の特徴をもつ。
・自分のキャリアは自分で作り上げることを重視 → 構築論的
・その際、自分のキャリアを1つの物語であるかのように考える → 物語論的
・広い意味での「他者」とともに考える → 構成論的 』
この考え方はとても大切だと思います。
特に物語論的(ナラティブ)な視点は良いと思います。ストーリー通り行かないのが人生ではありますが、自分のキャリア(人生)を1つの物語にするためには、今までの経験(軌跡)はバラバラであるように思えるかもしれませんが、実はそれぞれ直接的、間接的につながっていることが分かります。つまり、過去のことから未来に向けて、1つの物語になるのです。これが今後のキャリア形成の力になるのではないでしょうか。
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