やりたいこと志向_第182号

最近は「キャリア教育」についても関心を持ち始めており、勉強しております。その中で、「やりたいこと志向」について書かれているものがありましたので、これについて考えてみたいと思います。

児美川先生の「キャリア教育のウソ」や下村先生の共著「社会構成主義キャリア・カウンセリングの理論と実践」では、「やりたいこと志向」については否定的な考え方を述べているように思います。

下村先生はキャリア構築論の視点から『「やりたいこと」を追求しつつも、少しずつ方向転換をしたり、目標を組み替えていくことで、常に、自分の置かれた環境と自分がやりたいことが最大限マッチするように、繰り返し繰り返し考えていくこと。これがキャリア構築理論の側からみた場合の「やりたいこと志向」のあり方なのだ。」と述べております。(P35)


また、児美川先生は、P66に高校生のなりたい職業ランキングをあげており、学校の先生、医師、保育士、看護師などを希望しているおりますが、その中には「事務職」はありません。


私は職業訓練で再就職の支援をしておりますが、「やりたいこと志向」ではなく「事務職」を希望する方が多いです。「やりたいこと」が「事務の仕事」なのでしょうか。保育士や看護師など、いわゆる「やりたいこと志向」で就職した方が、結果的には「事務の仕事」で転職を考えております。

これは何か意味することがあるのではないかと思います。今後、この点について深めていきたいと思います。

キャリKobaの一日一考

キャリアコンサルタントおよび経営者でもあるKobaが本やニュース等から得られたことを書かせていただいております。

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