長期失業の発生メカニズム

今日は、「なるほど!」と思ったことを記載させていただきます。

長期失業の発生メカニズムについてです。

①スクリーニング仮説 Lockwood(1991)

 企業は採用にあたり、労働者の能力を知るために採用試験(筆記試験、適性検査、面接等)を行う。この採用試験の結果によって採用者を選抜しているのであれば、選抜に漏れた労働者の能力は相対的に低いことになる。したがって、失業期間の長さは労働者の能力を示すシグナルとなる。

  つまり、失業期間が長い方は偏見を持たれるということになります。


②ランキング・ルール仮説 Blanchard and Diamond(1994)

 企業がひとつの求人に対して複数の求職者があったとき、その中で最も失業期間の短い労働者を採用するという採用方法。

 つまり、失業期間が長い方は、採用される率が低くなるということです。


以上のことから、失業期間が長くなればなるほど、採用されづらくなります。そして、さらに失業期間が延びていくという負のスパイラルに陥り、6ヶ月以上の長期失業ということになっていきます。

なんとなく感覚的には上記の2つは感じていたのですが、このような理論があるとは・・・

訓練生にもこれらのことを説明して、早く活動をしてもらう必要があります!



参考文献

三谷直紀(2014)「長期失業の発生メカニズムと問題の整理---理論的な推察」『日本労働研究雑誌』No.651

キャリKobaの一日一考

キャリアコンサルタントおよび経営者でもあるKobaが本やニュース等から得られたことを書かせていただいております。

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