昨日の第84号やその他の号でも何回か触れましたが、本日は「劣等コンプレックス」についてみていきたいと思います。
「嫌われる勇気」が大ベストセラーとなり、アドラー流行りになってきましたが、私は流行る前からアドラーの「劣等感」に興味を持っており、私の研究テーマにも「劣等感」は含まれております。
アドラーの著書「個人心理学講義ー生きることの科学」のP68には次のように書かれております。
『すべての人は劣等感を持っています。しかし、劣等感は病気ではありません。むしろ、健康で正常な努力と成長への刺激です。無能感が個人を圧倒し、有益な活動へ刺激するどころか、人を落ち込ませ、成長できないようにするときにはじめて、劣等感は病的な状態となるのです。優越コンプレックスは、劣等コンプレックスを持った人が、困難から逃れる方法として使う方法の一つです。そのような人は、自分が実際には優れていないのに、すぐれているふりをします。そして、この偽りの成功が、耐えることのできない劣等である状態を補償します。』
『問題なのは、劣等感ではなく、それがどの程度のものでどのようなものかである。劣等感が誇張されると劣等コンプレックスとなり、他方、優越性の追求が誇張されると優越コンプレックスとなる。いずれのコンプレックスも、人生の有用でない面にある、という点で一致する。』
私も劣等感がありますが、この件を読んで勇気が出てきました。これこそ、アドラーの「勇気づけ」なのでしょう。
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