本日は、日本キャリアデザイン学会の「キャリアデザイン支援ハンドブック」から児美川先生の「キャリア教育、職業教育」についてみていきたいと思います。
『キャリア教育とは、「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通じて、キャリア発達を促す教育」のことである。』
『キャリア教育は、「変化する社会と学校教育との関係性を特に意識しつつ、学校教育を構成していくための理念と方向性を示すもの」とされる。』
『職業教育とは、「一定又は特定の職業に従事するために必要な知識、技能、能力や態度を育てる教育」である。』
まだまだ私も勉強不足ではありますが、キャリア教育をしっかりと理解されていない方が多いように思います。キャリア教育は学校教育で行われるものとなります。
一方、職業教育は主に社会人になってからとなります。
ただ、児美川先生は、『キャリア教育の概念は、職業教育を含んで理解されなくてはならない。両者は、密接不可分な関係である。』と述べ、さらに次のようにも述べております。
『職業教育と結びつかないキャリア教育は、教育の中身の具体性や社会性を失って、空疎で、観念的な働き方・生き方の学習になりかねない。逆に、キャリア教育と結びつかない職業教育は、そもそもどの分野の職業教育を受けるのかの選択を、素朴な次元での個人の嗜好に任せてしまう可能性を否定できない。また、職業教育で身に付けた知識・技能をもって、個人の側が、どのように職業と生活の世界を漕ぎ渡っていくのかに関わる教育まで届かないことになる。』
職業訓練では、「職業教育」をしなければなりませんが、「キャリア教育」的なものも含めて行うことが重要だと思います。
今後、職業訓練において「キャリア教育」と「職業教育」を融合したものを開発できればと思っております。
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