本日も、岡本祐子先生の「アイデンティティ生涯発達論の射程」から引用いたします。第6章では、「アイデンティティ発達論から見たキャリア形成」というタイトルで、第1節は「キャリ発達とアイデンティティ」として、スーパーのライフキャリアレインボー、シャインのキャリアアンカー、キャリアトランジションなどのキャリアに関する理論について述べております。そして、金井先生のモデルも紹介しております。P186に図表が引用されておりますが、この図表は、ユングの「人生の正午」、岡本先生の「ラセン式発達モデル」等を組み合わせであり、今まで私は別々に話をしておりましたが、これからは就職支援(キャリア支援)の講義では、この図表を使用して話を進めていきたいと思いました。
そして、P187では次のように述べております。
『年功序列制度、終身雇用制度が崩壊しつつある我が国において、会社依存から脱し、より自立/自律した職業人としてのアイデンティティを形成していくことは、必須の課題である。そのためには、会社組織に盲目的に埋没した生き方からの脱却は言うまでもなく、自分の職業人としての有能性を自己評価し、それを高めるようなアイデンティティを再構築していかねばならない。』
10/1より「106万円の壁」が始まり、働き方改革も徐々に動き出す中で、まだまだ旧態依然とした働き方、つまり年功序列、終身雇用制度が存続しているような幻想を抱いている方も少なからずおります。まずは現実を直視させ、とにかく自律型のキャリア形成ができるように支援していく必要があります。
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