アイデンティティの生涯発達論15_第173号

本日も岡本祐子先生の「アイデンティティ生涯発達論の射程」から引用いたします。第8章第2節は「キャリア教育を通じてアイデンティティを育てる」というタイトルで、キャリア教育について述べております。2回に分けてみていきたいと思います。


『生涯のライフスタイルの構築には、自己をみつめ、他者とのかかわりの中で生き方を創造していく教育的支援が不可欠であり、近年、キャリア教育の必要性が提唱されつつある。

(中略)

本来ならば、生涯学習としてキャリア教育を論ずるべきであろうが、我が国では未だそのシステムは確立されていないので、ここでは学校教育を中心述べていきたい。』


また、キャリア教育の定義についても整理をしております。

『米国のキャリア教育は「初等教育・中等教育・高等教育・成人の各段階で、進路や仕事を選択・決定し、その後の職業生活のなかで十分な自己実現ができるように指導・援助する組織的・統合的教育である。」(Marland,S.P.Jr.)と定義され、生涯教育の中で位置づけられている。』

『中央教育審議会答申においてもキャリア教育の提言がなされており、「学校教育と職業生活の円滑な接続を図るため、望ましい職業観・勤労観及び職業に関する知識や技能を身に付けさせるとともに、自己の個性を理解し、主体的に進路を選択する能力・態度を育てる教育(キャリア教育)」と記されている。


そして筆者はキャリア教育を次のように定義しております。

『生涯学習において、職業生活および家庭、地域生活の中で自己実現が可能となるための組織的・統合的教育』


キャリア教育は、学校教育の中だけのものと思っておりましたが、生涯学習の中に位置づけることでしっくりきました。

キャリKobaの一日一考

キャリアコンサルタントおよび経営者でもあるKobaが本やニュース等から得られたことを書かせていただいております。

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