職業訓練指導員(講師)の6つの役割_その6

職業訓練指導員(講師)の6つの役割の6つ目をみていきたいと思います。

「十訂版 職業訓練における 指導の理論と実際」には、

「第6は、業務を合理的に効率よく実施する役割である。」

と記載されております。


続けて、「(中略)特に近年、訓練を実施する以外の業務が急速に増えてきており、今後もますます増えるだろう。これらの業務を効率よく実施するためには、それぞれの業務を合理的に進めるための手法を駆使し、さらに効率よくこなすためのシステムづくりが不可欠である。ニーズ把握やカリキュラム作成、教材作成等の指導準備、訓練のコーディネイト、企業情報の収集、企業・訓練生・在職者への支援等の業務ごとに、施設全体、組織全体で一貫したルールに基づく取組が必要となる。これらは、一人ひとりの指導員(講師)が工夫するだけでなく、組織としての業務分担やシステム作りが必要となる。指導員(講師)には各業務のご理的な進め方の手法を学び、改善のアイデアを出し、システム作りにのけん引役になることが望まれる。」と記載されております。


私は、12年前から職業訓練を受託実施しておりますが、上記のように訓練を実施する以外の業務が本当に増えております。これはやむ得ないことでしょう・・・


そして上記には、その業務を効率よく実施することの必要性が記されておりますが、講師自身がこれらの業務を効率よくできなかったとすれば、訓練生に「学習の転移」を起こさせることはできないでしょう。なぜならば自分自身が実務をしっかりできないからです。そのためにも、ご自身が常に効率よく業務を行うようにし、訓練で講義に生かしていきましょう。


また、上記にはとても重要なことが記されております。

「ニーズ把握やカリキュラム作成、教材作成等の指導準備、訓練のコーディネイト、企業情報の収集、企業・訓練生・在職者への支援等の業務ごとに、施設全体、組織全体で一貫したルールに基づく取組が必要となる。」

ここに記されている「ルール」とは、まさに「職業訓練サービスガイドライン」や学習サービスの国際規格である「ISO29990」となります。


指導員(講師)の役割について触れてきたのですが、実は、これらの役割は施設側の問題でもあります。つまり施設側がしっかりとしていないと、個々の指導員(講師)は、しっかりとしないでしょう。

そのために、「学習サービスガイドライン」や「ISO29990」の導入が必要になります。


キャリKobaの一日一考

キャリアコンサルタントおよび経営者でもあるKobaが本やニュース等から得られたことを書かせていただいております。

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