本日は、アドラー心理学の「全体論」についてみていきたいと思います。
「アドラー心理学ワークブック」のP64~P67を引用いたします。
『「わかっちゃいるけど、やめられない」「わかっちゃいるけど、取り組めない」。人間の行動をこのような形で考えることを「要素論」といいます。(中略)意識と無意識、理性と感情、あるいは心と体。人間をそのような「部分(要素)」に分け、それぞれを相反する要素だと考えるのです。お酒の話で言えば、飲む回数や量を減らした方いいと「頭(理性)ではわかっている」けど「(感情が言うことを聞かないために)やめられない」というわけです。しかし、アドラー心理学では「要素論」ではなく「全体論」で考えます。人の心は科学とは違うということです。意識と無意識を分けることはしませんし、同様に理性と感情、心と体も分けません。人間は「部分」にはっきりとわけることはできないし、「部分」をかき集めても人間にはならない。人間は全体としてひとつの生命体であり、部分に分けてはいけない。』
続けて次のようなことにも触れております。
お酒やたばこをやめると決心したのであれば、できるはずです。できないのは、お酒やたばこを「やめられない」のではなく「やめようとしない」「やめたくない」だけなのです。
I can not ~ 「~できない」
ではなく
I will not ~ 「~しようとしない」
I don't want to ~ 「~したくない」
です。
全体論の考え方は、「先延ばし」にも通ずるものがあると思います。「先延ばし」については、また改めて見ていきたいと思います。
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