職業訓練指導員(講師)の6つの役割_その4

職業訓練指導員(講師)の6つの役割の4つ目をみていきたいと思います。

「十訂版 職業訓練における 指導の理論と実際」には、

「第4は、指導員(講師)自身の専門分野の能力を高める役割である。」

と記載されております。


続けて、「職業能力開発総合大学校が企画している指導員研修をはじめ、各種の研修を有効に活用するとともに、企業訪問、展示会、専門誌等から技術動向を把握するとよいだろう。その際、『訓練で展開するにはどうすればよいか、どうすれば理解しやすくなるか』というフィルターを通して技術に向き合うとよい。自分自身がその技術を習得する過程で経験する困難は、指導方法を検討する場面でも利用できるからだ。またそれらの技術が、実際の職場でどのように活用されるているのかも併せてみる必要がある。その技術を訓練に取り入れるかは、訓練生が学ぶ価値があるか(=実際の職場で活用されているか)で選択するべきだからである。」と記載されております。


人に指導する者は、指導する時間の何倍以上もの時間をかけて、専門分野の能力を高める必要があると考えております。そのため、私は大学院にも通っております。

そして専門分野の能力を高めるために受講している講座において、常に上記に記されている「訓練で展開するにはどうすればよいか、どうすれば理解しやすくなるか」を考えております。

また、上記に「実際の職場でどのように活用されるているのか」と記されておりますが、ここがまさにポイントであり、学習心理学の視点でいうなれば「学習の転移」となります。

社会人の学習(学び)は、この「学習の転移」が重要であります。つまり、講師は、受講者に転移を起こさせなければならないのです。

自分の教えたいことだけ教えても「学習の転移」は起こりません。「学習の転移」を意識していれば、おのずから質が向上していくものと思います。





キャリKobaの一日一考

キャリアコンサルタントおよび経営者でもあるKobaが本やニュース等から得られたことを書かせていただいております。

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